登録くんと一緒に、国立がん研究センター『がん情報サービス』の公開データを図解でやさしく学ぶ「やさしいがん統計ガイド(Easy Cancer Analytics Guide)」のホーム画像です。 Learn with Touroku-kun about public data from the National Cancer Center’s Cancer Information Service, explained gently with illustrations in the Easy Cancer Analytics Guide homepage image.
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【Stage 0-4】 がん登録とは?|はじめてでも安心!基礎知識

がん登録とは、がんの情報を集めて整理し、医療や研究、がん対策に役立てる仕組みです。

「全国がん登録」「院内がん登録」など似た言葉が多く、はじめての方は違いが分かりにくいかもしれません。

ただ、まず押さえたいのは「日本全体の状況を見る全国がん登録」「病院ごとの診療を見る院内がん登録」です。

yoko先生
yoko先生
この記事では、がん登録の基本と3つの種類の違いを、はじめての方にも分かりやすく整理します。

この記事を読むと、次の3つが分かります。

  • がん登録とは何か
  • 全国がん登録と院内がん登録の違い
  • 自分はどのデータを見ればよいか

先に結論を言うと、私たちがまず知っておきたいのは「全国がん登録」と「院内がん登録」です。

日本全体の状況を知りたいときは全国がん登録病院ごとの診療の特徴を見たいときは院内がん登録を確認します。

まず全体の流れを見たい方は、目的別ナビもあわせてご覧ください。

がん登録とは?

がん登録の種類(初級編)

がん登録には主に3種類あります。ただ、はじめての方が最初から全部を細かく覚える必要はありません。

まずは「全国の状況を見る全国がん登録」と、「病院ごとの診療をみる院内がん登録」の違いが分かれば十分です。そのうえで、全体像を表で見てみましょう。

項目 全国がん登録 院内がん登録 臓器がん登録
実施機関 医療機関 学会・研究会
登録施設 すべての病院・一部の診療所 がん診療連携拠点病院など 専門病院
目的 全国のがん実態把握 自施設のがん医療を分析、評価、質向上 治療指針の確立、進行度分類のあり方など検討
項目数 26項目 105項目 200~300項目
公開状況 公開 公開 非公開
登録くん
登録くん
へえ、がん登録には3種類あるんですね。
ちがいはなんですか?
yoko先生
yoko先生
それぞれ役割が少しずつ違います。順番に見ていきましょう。

【がん登録の種類と違い】

🏥全国がん登録
・全国すべての病院(一部診療所をふくむ)が法律にもとづいて提出するデータです。
・その年に日本で「どれくらいの人が新しくがんと診断されたか」を知ることができます。
・患者の総数、男女/年齢/都道府県ごとの情報を確認できます。
※公開データとして誰でも見ることができます。

🏥院内がん登録
がん診療連携拠点病院などが提出します。
・どんな治療を受けたか、どのようにがんが見つかったかなどの診療内容が整理されており、医療の質や評価に役立つデータです。
※公開データとして誰でも見ることができます。

🏥臓器がん登録
・学術団体が中心となり、臓器ごとの専門的な詳細データを登録します。
・治療方針を考える際の基礎データとして活用されます。
※一般の人が直接見ることはできません。

登録くん
登録くん
なるほど!全国がん登録と院内がん登録は利用できる んですね。
どんなことがわかるんですか?
yoko先生
yoko先生
ここからは、実際に 2つの分析 を見ていきましょう。

① 全国がん登録でわかること

  • 多い順に並べ替えた表で、どのがんがどれくらい発生しているかを一目で確認できます
  • 全国のがんの実態を知ることができ、一般の方でも把握可能です
  • 詳細はまとめ記事からどうぞ
    👉 【A1〜A4まとめ】全国がん登録シリーズ

② 院内がん登録

登録くん
登録くん
わぁ、読むだけで全国や施設のがん情報が見えてくるんですね。
yoko先生
yoko先生
そうですね。
全国の件数や施設ごとの傾向を知ることで、がんの現状を理解するヒントになります。

信頼できるがん情報と全国データの仕組み

がん登録は信頼できる情報源

登録くん
登録くん
がん登録って、本当に信頼できるんですか?
yoko先生
yoko先生
がん登録は、病院や診療所から集めた診療データを、
国立がん研究センターが毎年整理・集計し、
公式サイト「がん情報サービス」で公開している信頼できるデータです。

最新情報を確認しよう

登録くん
登録くん
でも、先生…
古い情報がのっているサイトもありますよね。
yoko先生
yoko先生
そうですね。
更新が止まったままの情報もあるので、発信日(公開日)を確認することが大切です。

【ポイント】

  • 公開場所:国立がん研究センター「がん情報サービス」
  • データの特徴:病院・診療所から集めた診療データを、国立がん研究センターが正確に整理・集計
  • 注意点:ほかのサイトでは情報が古いまま残っている場合も。発信日(公開日)を必ず確認

正しいがんの情報を集める仕組み「がん登録」

登録くん
登録くん
病院から情報が集められているんですね。
でもどうやって全国のデータになるんですか?
yoko先生
yoko先生
毎年、病院や診療所がその年の患者さんのデータを国立がん研究センターに提出します。
センターがそれを整理して全国の統計にまとめ、公式サイト「がん情報サービス」で公開しています。
登録くん
登録くん
日本のがんの情報は、国立がん研究センターに集められているんですね。
yoko先生
yoko先生
その通りです。その仕組みを「がん登録」といいます。

くわしいがん登録の説明

yoko先生
yoko先生
ここからは専門的な話になります。少し難しいですか、知っておくと役に立ちますよ。
詳しく見るには、クリックして開いてくださいね。
登録くん
登録くん
はい、先生。

全国がん登録とは

全国がん登録とは(詳しく見る)

全国がん登録の特徴

全国がん登録は2016年から始まり、全国の病院に提出が義務づけられました。
このしくみによって、日本全体のがんの状況を、ほぼまるごと把握できる ようになっています。

背景として、2016年1月、「がん登録等の推進に関する法律」(以下「がん登録推進法」)が施行されました。これにより、全国すべての病院が登録する義務を負うことになりました。

全国がん登録の項目

内容は「26項目」と少なめですが、全国の病院が提出するため、ほぼ全数に近い把握が可能となっています。

全国がん登録でわかること

全国がん登録では、日本で毎年どのくらいの人が新たにがんと診断されているかを知ることができます。とくに次のようなことが確認できます。

・全体のがんの罹患数
・男女別のがん罹患数
・年齢階級別のがん罹患数
・都道府県別のがん罹患数

院内がん登録とは

院内がん登録とは(詳しく見る)

院内がん登録とは

院内がん登録とは、がん診療を専門的におこなう病院(主に「がん診療連携拠点病院」)が提出する、よりくわしい内容のがん登録です。

全国がん登録が“日本全体の件数”を知るための仕組みなら、院内がん登録は“病院レベルの診療内容”をくわしく知るための仕組みです。登録する病院にとっては、医療の質を評価になり、患者さんにとっては、各施設の治療実績を知るための情報源になります。

院内がん登録の特徴

院内がん登録は、がん診療連携拠点病院を中心に実施されています。がん診療連携拠点病院とは、国が指定する「がん医療の中核となる病院」のことです。

この制度により、全国どこでも質の高いがん医療を受けられる体制が整えられています。また、院内がん登録では詳細な診療データを用いて、自院の診療を分析し、他施設と比較することができます。

前述した通り、全国がん登録は日本すべての病院が登録の義務を負っています。

よって、がん診療連携拠点病院など院内がん登録に参加している病院は、院内がん登録と全国がん登録の両方にデータ提出していることになります。どちらのがん登録にも、日本のがん医療を支える拠点となる病院の情報が含まれているということになります。

yoko先生
yoko先生
がん診療連携拠点病院とは

日本には、がん診療連携拠点病院とよばれる病院があります。

専門的にがん治療を提供する病院です。他に、小児・AYA世代の患者さんを診療する小児がん拠点病院などがあります。

日本では、国がそれらの病院を指定することで、全国どこでも質の高いがん医療を受けることができます。

yoko先生
yoko先生
院内がん登録に参加している施設数は、国立がん研究センター「がん情報サービス」で確認できますよ。

院内がん登録実施医療機関一覧はこちら

院内がん登録の項目

院内がん登録では、がんに関する105項目が登録されます。

全国がん登録の26項目と比べると、治療内容や経過などが細かく記録されているのが特徴です。これにより、医療機関は自施設の診療内容を客観的に評価し、質の向上に役立てることができます。

院内がん登録で知れること

・がんの罹患数(以下すべて「がん診療連携拠点病院」における件数)
・男女別のがん罹患数
・年齢階級別のがん罹患数
・ステージ別の初回治療内容
・発見経緯(健康診断、自覚症状、他疾患受診時の偶発的発見等)別のがん進行度

臓器がん登録

全国がん登録とは(詳しく見る)

臓器がん登録とは

専門医たちの集まりである学術団体が中心となり、分野ごとに詳しい入力項目が決められています。治療法や成績の推移などが登録され、医師が診療で提示する治療方針の基礎になります。臓器がん登録の結果は、直接わたしたちが得ることはできません

臓器がん登録の項目

臓器により異なりますが、項目数は200-300項目あると言われています。臓器ごとに項目が違うため様式は統一されておらず、専門医だけが登録するので全国の件数すべてをカバーしているわけではありません。

まとめ

がん登録とは、がんの実態を正しく把握するために、情報を集めて整理する仕組みです。

まず押さえたいのは、次の2つです。

全国がん登録日本全体のがんの状況を知りたいときに見る
院内がん登録病院ごとの診療の特徴や傾向を知りたいときに見る

yoko先生
yoko先生
はじめての方は、まず全国がん登録で全体像をつかみ、そのあと院内がん登録で病院ごとの違いを見ていくと理解しやすいです。

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がん登録の全体像が分かったら、次は目的に合わせて進んでみましょう。

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